偉人の妄想インタビュー⑤~桓武天皇~ その3

こんにちは。

全て、講師亀崎の妄想です。ちょっとした読みもの的な感じで作ってみました。

広い心で、暇つぶし的に読んでいただければ幸いです。

 

桓武天皇の第2回です。

 

藤原仲麻呂(恵美押勝)はどうなるのでしょうか?

「お坊さん」とは??

 

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インタビュアーを「I」、桓武天皇を「桓」とする。

 

I:道鏡と吉備真備の関係はどうだったんですか。

桓:藤原仲麻呂の乱以降は、あんまり絡んでへんかったで。真備は政治で大忙しやったからな。

  道鏡は・・・調子乗りすぎたなあ。

I:孝謙天皇の重祚っていうタイミングもありましたね。

桓:結局、仲麻呂の乱で淳仁天皇もとばっちり食ったわな。

  上皇側から「仲麻呂と仲良かったやん、なあ」いうて、廃帝やで。

  ほんで淡路島に流されて、翌年には病死や。

  まあ、これも悪い噂は立っとったけどな。

  話は前後するけど、仲麻呂の乱後は後始末も大事やけど政治もせなあかん。

  淳仁天皇の廃帝で、孝謙天皇が重祚して称徳天皇になって。

  そんな中、道鏡が太政大臣になってんねん。は?ってなったけど、だれも文句いわれへん。

I:かなり衝撃的な出来事だったんですね。

桓:近江令や飛鳥浄御原令のころは、皇太子兼摂政みたいな役職やってん。

  大宝令やと、「才能も人徳も備えた、天皇の師となるべき人物」みたいな役職になってん。

  いつもはおれへんけど、ふさわしい人がおったら任命するってなったんや。

  せやから、平城京にうつってからずっと太政大臣は空席やったんや。

  それを、藤原仲麻呂が「ワシで、ええな。」いうて、久しぶりの太政大臣誕生や。

  これでも、かなり衝撃的やったんやで。

  平城京遷都前は、皇太子が太政大臣やっとんねん。皇族ちゃうやん!てなるわな。

  まあ、だれも文句言われへんけど。

  今度はいきなり坊さんが「ワシで、ええな。」いうて。

  いや、皇族でも貴族でもあれへんがな!て。これも、言われへんけど。

  そもそも称徳天皇がOK出しとるしな。

  とはいえ、みんな「道鏡も、もう登りつめたなあ」って思ってたところや。

  今度は「宇佐の神さんが、『道鏡を天皇にした方が天下泰平や』っておしゃってるで~。」て。

  そんなワケあれへんやろ~。

  あん時だきゃあビックリしたで、ほんま。何ちゅうウソつくねん、なあ。

  それをわざわざ別の貴族に上奏させとんねん。

  まあ、別の貴族いうても、道鏡の弟がらみや。大宰府のエライさん連れて。

  コレはさすがに称徳天皇も「え?」ってなってたで。

I:それで確認してこい、と。

桓:そうや。

  最初はな、和気広虫(わけのひろむし)っちゅう尼さんに行かせようとしたんや。宇佐に。

  でも、平城京から宇佐まで遠いやん。それに、あの尼さん、病気がちやったしな。

  せやから、広虫の弟の和気清麻呂(きよまろ)に行かしたんや。

I:清麻呂さんも、勇気ありますよね。

桓:何や、行く前に道鏡から「ワシが天皇になったら、おまえは大出世や」って言われたらしいで。

  清麻呂が宇佐から戻って来るまでな、朝廷はドエライ空気やったで。

  「ワケ分からん坊さんが天皇になるんか~」て。

  で清麻呂が帰ってきてな。結果発表や。

  神託は「皇族以外、天皇になられへんに決まってるやん。」でした、いうて。

  ワシらみんな沸いたで~。「清麻呂こそ神やん!?」って言うとったわ。陰で。

  道鏡はブチ切れてたけどな。

  その後、清麻呂は左遷されたんや。

  「別部穢麻呂(わけべのきたなまろ)」いうダッサい名前を道鏡につけられて。

  でも、神託の結果については、称徳天皇も「ま、せやわな」てな感じやったわ。

  ひょっとしたら、実はウラで吉備真備が動いとったかもな。

  関係あるかどうかも分からんけど、真備と清麻呂は同じ吉備の出身や。

  いずれにせよ、宇佐神宮のいうとおり皇族を天皇にせなアカンってなったんやな。

  称徳天皇が崩御されて、次はワシのオヤジの光仁天皇が即位した、ちゅう流れや。

  オヤジの即位まで、めっちゃ長い話やったな~。

I:よく分かりました。ありがとうございます。道鏡はその後どうなったんですか。

桓:下野国にトバされて、そのあとは知らんなあ。

I:ところで、光仁天皇の擁立は、あまりモメなかったんですか。

桓:いや、モメたで。うん。

 

 

 

 

天武天皇系から天智天皇系への転換。

そりゃモメますよね。

さて次回は、光仁天皇即位の陰でまきおこる貴族たちに激しいバトルです。

式家の策士に要注目!