社会「どっちの用語ショー」⑤

社会には、似たような用語が多いですよね。

 

このブログでは、社会の間違いやすい2つ(たまに3つ)の単語の違いを紹介していきます。

 

第4回目は、「主曲線」と「計曲線」についてです。

 

中学生に限って言えば、最低限覚えておかなければいけないのが

主曲線は等高線であり細い線で表す。

  (25000分の1なら10mごと、50000分の1なら50mごとに引く)

計曲線は等高線であり太い線で表す。

  (25000分の1なら50mごと、50000分の1なら100mごとに引く)

これです。

「『主』なのに、太くないんかーい!かーい!かーい!・・・

って、ツッコンでみたくなりますよね。

でも、地形図※1を読み取る問題で主曲線・計曲線が分かってないと

「ざわ・・・ざわ・・・標高の違いって、どうやったら分かんねん・・・?ざわざわ・・・」

そしてアウツ!となっちゃいます。

今回もしっかり学んでいきましょう。

 

そもそも「等高線」はしっかり理解できていますか?

我々の住んでいる地上は真っ平ではなく、山あり谷あり台地あり盆地ありさまざまですよね。

縦の変化も多い、ということです。

それを平面で表すために考えられたのが等高線です。

同じ高さ(標高※2)の点を結んでつくられます。

等高線が分かれば、どの地点でもおおよその高さが分かります。

また、等高線はその地点の傾斜も教えてくれます。

等高線が狭い範囲に多く引かれていれば、そこは「急傾斜」です。

一方、ある等高線から別の等高線まで広く空いていると、そこは「なだらか」だと分かります。

便利ですよね。

で、等高線を地形図に引くのには、縮尺ごとにルールがあります。

以下は、超重要ですよ。

〇25000分の1の地形図

 ・等高線は標高10mおきに引く。

 ・50mおきに太い線を引く(5本に1本は太い線)。

〇50000分の1の地形図

 ・等高線は標高20mおきに引く。

 ・100mおきに太い線を引く(5本に1本は太い線)。

これを理解しておかなければいけないんですね。

テストでは、地形図上の異なる2地点の標高差について問われることがあります。

等高線の読み取りができるようになりましょう。

 

ここで話は最初に戻りますが、主曲線・計曲線は以下のように覚えてください。

主曲線は主に使われる曲線なので、本数が多い。

計曲線は標高の計算に便利な曲線なので、節目だけに引かれる(から少ない)。

だから、「四主一計」で引かれます。

 

しっかり覚えられましたかね。

あとは、いろいろ問題を解いてみて慣れていってください。

 

けっこういろいろ長々書きましたが、最初にも書いたように

主曲線は等高線であり細い線で表す。

  (25000分の1なら10mごと、50000分の1なら50mごとに引く)

計曲線は等高線であり太い線で表す。

  (25000分の1なら50mごと、50000分の1なら100mごとに引く)

これだけはしっかり押さえておきましょう。

 

では、また!

 

※余談的注釈

 ※1 地形図

  国土地理院が発行する、土地が何に使われているか、位置関係がどうなっているかがわかるように作られた地図。高校入試だと、縮尺が25000分の1か50000分の1のものしか使われない。・・・はず。うん。きっと、そう。

  ちなみに、国土地理院とは中央省庁の一つである「国土交通省」に置かれた機関の名前です。ですので「ウチ、国土交通省で働きたいんよ~。」という人。まずは国家公務員採用試験に合格しましょう。その後、国土地理院内である採用試験に合格すれば職員になれます。

 

※2 標高

  海面からの高さです。「海抜」とほぼ同じ意味です。

  国土地理院が地形図を作成するときは、東京湾の平均海水面を「標高0m」としています。とはいえ、いちいち海から測るのもメンド・・・いや大変ですよね。波が立つし。船は怖いし酔うし。そこで、東京都千代田区永田町にある「日本水準原点」(標高24.3900m)を使っています。

  ちなみに、日本水準原点は石の祠(ほこら)のようになっており、国会議事堂の前庭にあります。「見に行っちゃろうかな~」って思いました?前庭の入園は無料だそうです。ただし、日本水準原点は国の重要文化財なので、ぜったいにイタズラしちゃダメですよ。忠告したけぇのう。