これだけは!歴史年号語呂合わせ 24選 第16回
こんにちは。
講師亀崎です。
今回はコレです。
1894年 日清戦争
「一発急所に!日清戦争」
出ました!
日本としては初めての近代戦争で有名な戦争です。
この、基本的な流れを押さえましょう。
日清戦争が始まるまでの、東アジア情勢を簡単に押さえておきましょう。
簡単に言うと、日本と清の間で朝鮮(半島全体)を取り合っていた、という状況でした。
清としては「朝鮮は清の属国である」と考えていました。
しかし、日本としては朝鮮半島で自由に動きたいと考えていました。
1860年代には、ロシアがシベリア鉄道の工事を本格化させていたからです。
東南アジアが次々と西洋列強の植民地になっていく中で、日本はロシアを最も警戒していました。
こうしたなかで、朝鮮内の政治の主導権争いに日清両国が絡んでいくようになります。
そして1894年。きっかけは甲午農民戦争(東学党の乱)でした。
当時の朝鮮は日本をはじめいくつかの国と不平等条約を結び、そのしわ寄せが農民に来ていました。
いいかえれば、朝鮮の農民達は税金の負担大で生活がギリギリだった、ということです。
この農民達の怒りが爆発したのが甲午農民戦争でした。
農民達の反乱は、朝鮮政府にはどうすることもできない規模となりました。
そこで政府は、清に助けを求めます。
清は、軍を漢城(ソウル)へ差し向けました。
それを知った日本も朝鮮に軍を差し向けました。
清との条約の絡みもあるのですが、日本としては朝鮮で優位に立ちたかったのです。
甲午農民戦争は静まりましたが、漢城では日本と清が撤兵せずににらみ合っていました。
日本としては、いっそ清と一戦交えてしまおう!というのが本音でした。
ちょうどこのとき、日本の外務大臣である陸奥宗光は、イギリスと交渉中でした。
日英通商航海条約です。
この条約では、日本が英国の領事裁判権をなくすことに成功しました。
相手が西洋列強では、初めてのことです。
同時に、陸奥は「日本が清と戦争をしてもイギリスは干渉しない」という約束も取り付けました。
(アヘン戦争以降、イギリスが清に影響力を大きく持っていたので、気を遣ったのです)
あとは大儀名分です。
日本は清に対して「朝鮮の政治改革を日清両国で進めませんか?」と打診しました。
清としては朝鮮は属国だと考えていますので、日本がそこに入ってくることが理解できません。
当然突っぱねます。
日本はすかさず朝鮮の宮殿を支配し、朝鮮国王の高宗に迫りました。
「清を朝鮮から追い出してくれ」と日本に頼め!と。
こうして、日清戦争が始まりました。
戦争の経過は省きますが、日本は清に勝ちました。
1885年、講和条約を結びます。
日本の代表は伊藤博文。
条約締結の場所は、伊藤の故郷山口県にある下関です。
そう。下関条約です。
清からも来やすいですね。
この条約での取り決めとして、以下の3点が重要です。
・賠償金2億両を清は日本に支払う
・遼東半島、台湾とその西側にある澎湖諸島を日本にゆずる
・朝鮮は清の属国ではなく独立国と認める
他にもありますが、この3点は絶対覚えときましょう。
ここで、待ったをかける国が出てきました。
ロシア(とドイツ・フランス)です。
ロシアは、遼東半島は清に返すよう日本に勧告します。
勧告というよりは恫喝ですね。
遼東半島は、ロシアの南下政策において戦略上重要な地点になります。
シベリア鉄道の南終着点の予定地だったのですね。
実際に、1898年にロシアは清から遼東半島の旅順・大連を租借します。
租借とは、二国間の同意の上で、外国がその国の領土の一部を一定期間借りることです。
とはいえ、列強の「租借」は返すがないものばかりです。
ともかく、日本はこの三国干渉をはねのける力はありませんでした。
日本はロシアにリベンジを果たすべく、賠償金を利用し富国強兵をより強化していきました。
官営八幡製鉄所が有名ですね。
一方、その後の清と朝鮮についても触れておきましょう。
日本に負けてしまった清は、大変な目にあいます。
まるでピザのように、西洋列強から土地を切り分けられ奪われました。
三国干渉トリオも、積極的に清から土地を奪いました。
朝鮮半島は清の属国ではなくなり1897年には国の名前を大韓帝国と改めました。
しかし、日本の政治低圧力はどんどん強まりました。
結果的に1910年には日韓併合、つまり朝鮮が日本の統治下に置かれました。
ということで、日清戦争で抑えるべきポイントは
・日本は初めての近代戦争である日清戦争で勝ち国際的な地位が上がった
・日露関係が悪化し、のちの日露戦争のきっかけになった
・賠償金で官営八幡製鉄所をつくり、重工業発展の基礎となった
・台湾と澎湖諸島が日本の一部となり、太平洋戦争終戦まで日本の一部となった
日本の近代化の象徴ともいえる戦争です。
しっかり整理して理解していきましょう!
では、また!