これだけは!歴史年号語呂合わせ 24選 第17回

こんにちは。

講師亀崎です。

今回はコレです。

 

1904年 日露戦争

「行くわよ!と 日露戦争 負けられん!」

 

出ました!

日本を列強国のひとつにまで爆上げさせた一戦です。

この基本的な流れを押さえましょう。

 

話は、江戸時代までさかのぼります。

「え?そんな前?」と思いますか?

19世紀初頭に、幕府の命を受けた間宮林蔵は樺太を探検しました。

また、ほぼ同時期に伊能忠敬が日本地図を完成させました。

これらは、幕府がロシアを仮想敵とみなしていたことを表しています。

当時、欧米列強は植民地を拡大している最中でした。

日本を植民地にするならロシアだろうと予想されたのです。

ロシアは寒冷な国なので、冬になっても凍らない港を求めていました。

いわゆる南下政策ですね。

日本としては、日本海の向こうにロシアの軍港はできてほしくありませんでした。

 

そんななか、幕末から明治にかけておどろくべきニュースが日本に来ました。

シベリア鉄道建設計画が持ちあがったのです。

そして1891年、鉄道建設が始まります。

この3年後(1894年)に日清戦争が勃発。

翌1895年、下関条約締結、からの「三国干渉」がありました。

ロシアが独仏をひきつれて「遼東半島は清に返してやりな~。」っていう。

日本に緊張が走りました。

ロシアは本格的に東アジアに進出するつもりで、日本を植民地にする気だ、と。

 

ちょうど同じ時期に、シベリア鉄道に対して脅威をもった国がありました。

それが、イギリスです。

中国だけでなく、東南アジアにも勢力を持っていたイギリスには都合が悪かったのです。

ということで、1902年に日英同盟が締結されました。

 

これにより、日本はロシアと一戦交える条件がそろいました。

 

とはいえ、国力・兵力ともに日本がロシアに劣っていることは明白です。

ただ、シベリア鉄道はまだ完成していなかったので、チャンスはありました。

日本との戦争に割ける兵力だけでみると、その差がだいぶ解消されました。

とはいえ、長引けば援軍が来ますので、日本は早期講和を目論んでいました。

 

さまざまな思惑が交錯するなか、1904年に日本とロシアは戦争を始めました。

ほぼ初めての近代国家同士の戦争です。

多くの欧米列強は日露戦争を実際に見に来たそうです(観戦)。

おそらく、日本の奮戦に驚いたことでしょう。

陸軍は旅順、奉天をとり、海軍は日本海でバルチック艦隊を撃破しました。

しかし、日本にはもう余力は残っていませんでした。

ここが「日本がロシアに勝った」と言い切れないところです。

ちなみに、ロシアはロシアで内乱が起きたりしたので、もう戦争はしたくない。

結果としては、限りなく引き分けに近い日本の勝利、といったところですね。

小村寿太郎ら外交官はアメリカに講和の斡旋を依頼し、何とか戦争を終わらせることができました。

1905年、ポーツマス条約の締結です。

ここで日本は、南樺太や南満州鉄道の権益、遼東半島の租借権、韓国の保護権等を獲得しました。

しかし、賠償金は一切もらえませんでした。

このため、東京で「日比谷焼き打ち事件」が起きました。

とはいえ、講和条約をきっかけに日本とロシアの間に勢力圏の線引きが明確になりました。

つまり、ロシアの脅威がほぼなくなったのです。

他にも、日露戦争は様々なことに影響を与えています。

 

韓国の保護権がより発展し、1910年に日本は韓国を併合しました。

 

国際的地位の向上により、1911年、アメリカ相手に日本は関税自主権を回復させました。

 

日露戦争により税負担が重く、多くの日本国民の生活が苦しくなりました。

しかしそれでも政府が軍拡をしようとしたので、1912年には第一次護憲運動へと発展しました。

 

日露戦争後、ロシアはまたヨーロッパで南下政策をとります。

バルカン半島を抜けて地中海に出ようとしました。

これは「ヨーロッパの火薬庫」と言われたバルカン半島の火種の一つとなりました。

そして1914年に、第一次世界大戦が勃発します。

 

日本が列強国の仲間入りをしたことで、国内外に大きな影響が出た、といったところですね。

 

 

ということで、日露戦争で抑えるべきポイントは以下の通りです。

 

・シベリア鉄道が東アジアに延びて三国干渉されたことが開戦の原因

・日英同盟で日露戦争開戦の目途がたった

・ポーツマス条約で日本はいろいろな権益を得たが、賠償金は取れなかった

・日本が列強国の仲間入りをした

・その後、韓国併合、第一次護憲運動、関税自主権回復、第一次世界大戦に影響

 

 

このあたりは並び替え問題でも出やすいところです。

ぜひ、流れを押さえておいてください。

 

では、また!