2020年「高大接続改革」の進捗⑨

7/13付けで,
平成33年度大学入学者選抜実施要項の見直しに係る予告
というものが出されました。これにより,このブログでお伝えしてきた①~⑧で,不確定だったものが「確定」になっていますので,お知らせします。

例えば,
センター試験に代わるテストの名称は「大学入学共通テスト」と決定しました。
同様に,いずれも仮称としていた「高等学校基礎学力テスト」も「高校生のための学びの基礎診断」に。
その他のものも,「検討する」だったものが,ほぼ「決定」になっています。
ですので,このブログ「2020年高大接続改革の進捗」①~⑧で不確定に書かれている部分は,ほぼ確定だとして読んでいただければと思います。

また,記述試験に続いて,マークシート方式の例題も出されています。
特徴的なのは,今までのセンター試験では,答えは1つ,または個数が限定されていて,マークするものは限定されていました。
しかし,新しい共通テストでは,選択肢の中から正解の数が限定されないものが出されています。
例えば
「次のア~キの中から,正解だと思うものをすべて選べ」
・・・つまり,7つの中から,正解だと思うものを全部選ばないとならない,ということは,答えの数は示されていないので,答えがいくつあるはわからない。。。

こういったものがちりばめられています。
事前に実施された試行テストでも,正答率が2.5%のものもあり,かなり難しいと言うことがわかります。

数学は,マーク式の中に記述式が入っています。そういった例題が出されています。

会話文や,資料やデータを読み解きながら問題を解いていくスタイルで,やはり公立中高一貫校で行われている適性検査に非常に近いものを感じます。
マーク式でも,会話文や物語が展開されているので,今までのセンター試験とはずいぶんと変わっています。

ただ,難易度が高くなったとは感じません。ある一定の学力がある生徒さんには決して難しくはないと思います。
問題は「ある一定の学力」
という部分です。こういった問題を解くには,しっかりとした学力,ベースになる思考力・判断力が必要だな,と感じます。
まさに,新テストが目指す「思考力・判断力・表現力」が問われる問題だ,と思います。
今までの付け焼き刃で通用した入試勉強は,まず無理になります。