2020年「高大接続改革」の進捗⑧

前回の続きで,入試の新しい種類と内容について

一般入試=一般選抜についても
一般入試を中心に、個別試験の試験科目については次のような課題がある。
①出題科目が1~2科目に限定されている場合がある。
②記述式問題の出題を実施していない場合がある。実施している場合でも、複数の情報を統合し構造化して新しい考えをまとめる能力などの評価は十分でない。
③「話すこと」「書くこと」を含む英語4技能を総合的に評価する必要がある。

という問題点を出し,解決方法として,(長くなりますが)
① 筆記試験に加え、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」をより積極的に評価するため、調査書や志願者本人が記載する資料等(※)の積極的な活用を
促す。各大学の入学者受入れの方針に基づき、調査書や志願者本人の記載する資料等をどのように活用するのかについて、各大学の募集要項等に明記することとする。
※その他、エッセイ、面接、ディベート、集団討論、プレゼンテーション、各種大会や顕彰等の記録、総合的な学習の時間などにおける生徒の探究的な学習の成果等に関する資料やその面談など。

② 各大学において、大学教育を受けるために必要な「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」を的確に評価するため、「大学入学共通テスト(仮称)」の積極的な活用を図るとともに、個別大学における入学者選抜においても教科・科目に係るテストの出題科目の見直し・充実などに取り組む。
特に、高等学校学習指導要領における言語活動(例:説明、論述、討論等)を踏まえ、論理的な思考力・判断力・表現力等を適切に評価するため、例えば、国語を中心として、複数の素材を編集するなどして、自らの考えを立論し、さらにそれを表現するプロセスを評価できる記述式問題の導入・充実に向けて取組む。その際、記述式問題において評価すべき能力や出題の意図等を明示するよう努める。

③ 各大学は、受検生に英語の試験を課す場合、4技能を総合的に評価する。その際、民間事業者が広く実施している資格・検定試験を積極的に活用する。

※上記①~③は、総合型選抜・学校推薦型選抜においても推奨する。

つまり,今後の2次試験は,ディベートや,プレゼンテーションなどを入れ,長文の記述問題が出し,英検などの検定をしっかり評価対象にしなさい,ということです。
もっというと,共通テストが学力を(ある程度)担保するので,各大学のアドミッションポリシーに基づいて,共通テストで計れない学力をしっかりみて合格を出すこと,という感じでしょうか。
今回の2020年大学入試改革は,2つのテスト(その一つの共通テスト)に目が向きがちですが,2次試験も含めての大改革です。