H30大分県公立高校入試[国語第4問]
さて、第4問の古文ですが、ここ数年の潮流どおり漢文の出題がありました。
総問題数は4問。少ないです。難易度も簡単といっていいでしょう。
ただ、古文と漢文を対比させて解く問題なので見慣れないとなかなか混乱するのかと思います。ですが、きちんと読む訓練をしていた人は、対比構造に気付けばむしろサクッと解けたのではないでしょうか。知己、などは現代日本語でも使いますので、日本語力が高い生徒さんは読むときにすぐ気づけたはず。古文知識もあれば問1などは正解に近づくスピードがぐっと近づきます。そういう意味で、単純に知識を聞く問題ではなく、文脈の中で気づく力を見たい、そういうメッセージが伝わります。
それでは、解説です。
問1 解答参照
ブログで縦書きはできません。あしからず……さて、問題としては非常に標準的。むしろ絶対取ってね、といわんばかりです。
レ点、一二点の基礎知識です。
問2(1)あはれ (2)知己 (3)面影に立つ (4)ア
(1)(2)ともに古文の基礎問題です。ただ、単純な聞き方ではなく、「見送る側の気持ちをあらわす単語」「動作ではない」などのヒントをうまく活かさないといけません。「うるわしき友」の同意語を漢詩内で答えるので、ここも発見力ですね。
(3)和歌の中にある、という点が盲点です。ただ「~ため離れているとは感じない」の形なので、「面影に立つ」の訳「いつも姿が目に浮かんできます」が意識にあれば解答だと気づくでしょう。
(4)は知識というよりは、分析力です。ア「遠く離れた者への心情・離れ行くものに対する自身の惜別の念」は正解です。
イ「見送られる側」が×、ウ「別れの場面までを記しており」が×、エは古文の説明が×
選択肢分析をしっかりすすめていくことが重要ですね。
深い知識は必要なく、基本的な知識とその応用力を問う問題であったといえますね。
ライズ1 阿南