2020年「高大接続改革」の進捗③

第3回目は,大学入学共通テスト(以下,共通テスト)について

名称が変わった共通テスト。センター試験に変わる,今回の高大接続改革の目玉のテスト。名称だけでなく,以下のように変わっていきます。少しずつ見ていきましょう。

(1)実施教科
*現在の科目と同じですが,これは2020年以降の現指導要領で学習した生徒さん向けの話で,平成36年度(H37年1月入試=2024年年度),つまり現小5生からは,「教科・科目の簡素化」を含めた見直しを図る,となっています。例えば,数学は現在Ⅰ・A,数学Ⅱ・Bとなってしますが,これをまとめて「数学」となったり,理科の「基礎」「基礎なし」,社会の「A」,「B」などが取っ払われる可能性があります。また,当初出されていた「合教科・合科目」という話も復活するかもしれません。
これからの教育で「数学」「国語」・・・といった教科の壁は徐々に取っ払われていくと言うことを示唆しているかもしれません。

(2)記述式問題
*ずいぶん前に試行問題も出された国語と数学ⅠAで,記述式が出されることが決まりました。数学の出題範囲は「数Ⅰ」のみ。国語は「国語総合」・・・当然古文や漢文は範囲外。当初,11月や12月実施案など,別日程が取りざたされてましたが,結局「マーク式の問題と同時に出題」となりました。つまり時間内にマークシートと記述を両方解く,ということになります。
詳しく見ていきます。

①試験時間は,国語100分,数学70分程度を想定
②国語は,80~120字程度の問題で,両科目とも3問程度。
③国語はマーク式と記述式の大問は分けて出題する。
④数学はマーク式と記述式を混在させて出題。
⑤採点は原則センターが行いますが,採点者が受験者を特定できないように施し,採点は民間業者を活用する。
⑥H36からは,理科・社会でも記述式問題を出題する方向で検討。

こう見ていくと,数学は,大問の中の(1)や(2)はマーク式で解答し,それを踏まえた(3)などの難しい問題は記述で答える,などとなりそうです。国語は,別問題になるので,思考力や判断力,表現力が問われる,試行問題で出されたような適性検査チックな問題が出題されそうです。

ちなみに,この進捗報告では,個別試験(2次試験)で,200~300字程度の「高度な記述」を課す方針を出しています。つまり,共通テストで短文の記述,2次試験で各大学が長文の記述を,という流れです。

次回は,英語を見てきましょう。

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